『起業の科学』失敗からの学び2選 -Chapter1編-
どーも!とみたじの、たじーです! 会社同期のとみーと一緒に、新規事業案を検討しています。
さて、今回は本のレビュー投稿です!
みなさんは、『起業の科学』という本をご存知でしょうか?
起業を考えたら読むべき10冊にも紹介されています。
〜引用〜
シリコンバレーで5社もの起業経験のある田所雅之氏が、段階ごとに「今やるべきこと」を紹介しています。
時系列に沿って何をいつ達成するべきかを明確にしているので非常に実践的な本です。
ペルソナ、リーンキャンパス、ジャベリンボードなど、起業する上で必須の論理もきっちりと書いてある本書。
とにかく起業の成功率を高め失敗したくないと思うなら読んでおくべき。
まさに起業を科学していると言える、起業マニュアルの決定版です。
もちろん起業のノウハウが体系的にまとまった超良書なのですが、実際に経験して初めて理解したことも多くありました。
そこで今回はChapter1について、これまでの僕たちの経験(主に失敗..)と併せて得た気付きを2つに絞って整理します。
【目次】
1.課題の質にフォーカスする
「1-1.スタートアップにとっての「良いアイデア」とは 」を読んだ気付きです。
〜引用〜
p18.では、スタートアップにおいて最も重要なアイデアは何か。それは、課題の質にフォーカスすることである。
僕たちもこれまで”課題解決型”で、ビジネスの種探しを続けてきましたが、課題設定について、長らく「質」の意識が低かったという反省があります。
正確に言うと、質を確認するための手順はきちんと踏んできたつもりですが、質の「判断基準」が甘かったために手戻りを起こしてしまった、という反省です。
僕たちは当時、
「本を読みたいけど読めない若手社会人に、読めるようサポートすることは、ビジネスになるか?」という問いを立て、課題の仮説検証のためインタビュー調査をしていました。
インタビューでは、
- 読書をしたいと思うか?の質問だけではなく、
- 読書のためにコストを払っているか?行動を聞くように徹底してきました。
仮説検証としては、1,2の質問にYesさえ得られれば、程度の大小をあまり気に留めず、課題は存在するものとして、解決策検討へ進めてしまっていたのです。
次に僕たちはブレストした解決策案を紙にまとめ、数名の友人からフィードバックをもらいました。しかし「いいね!」とは言ってくれるものの、お金を払うか?聞くと、返事は「No.」
何故ダメか?を聞いてみると、そもそも強い課題感がないからでした。
たしかに解決策は重要です。解決策が課題をスマートに解決していなければ、当然市場に受け入れられないからです。
しかし、解決策以前に「本当に解決が必要な課題か?」
ここに、もっと厳しい判断基準を設けることが、本書で指す「課題の質にフォーカスする」に近しいことかなと改めて認識しています。
ちなみに、本書に記載はありませんが、僕たちは現在、
課題の質 = 深さ(解決しようとするコストの大きさ) × 広さ(痛みを感じる人数の多さ)と解釈しています。
またその他に、課題の質を確認しないまま解決策を検討してしまったことで、困ったことがありました。それは、戻り先が分からなくなることです。
これまでビジコンや社内の起業プログラム等に応募してきましたが、落選の後、どこまで戻って再検討すれば良いか分からなくなりました。
- 解決策の内容を修正すれば良いのか?
- 課題の着目ポイントから修正する必要があるのか?
もし課題設定に自信があれば、どんなにポジテイブに受け止められたことか。。課題の質の確認をおろそかにした解決策は手戻りが大きいのです。
〜引用〜
p19.実は、筋道(パス)は一つしかない。「課題の質を上げてから、ソリューションの質を上げる」という筋道だ。先にソリューションの質を高めてから、解決する課題の質を高めるというパスは存在しない。
まずは課題の質を上げることが重要だと、心に納得しました。
2.リーンキャンバスを何百回も書き込む
「1-4.PlanA(最善の仮説)を作成する」を読んだ気付きです。
〜引用〜
p89.事業計画書の作成に2ヶ月を費やすなら、10分で書けるリーンキャンバスを何百回も書き込むほうがはるかに効果がある。
事業計画の作成期間に関して、僕たちには苦い思い出があります。(笑)
以前、社内の起業プログラムに応募した際、事業計画書の提出を求められたことがありました。
これまでビジコンへ提出した1枚ペラの企画書と違って、10枚以上のまさに計画書で、「やっぱり事業を始めるには、このくらいの分量を考えるんだな..」と覚悟をして挑みました。
当時の状況はこちら ↓
その際、実は私たちは、事前に考えを整理するためにリーンキャンバスを使っていました。
しかし、それを詳細化して事業計画書に整理して、、なんてしているうちに、実際に書き上げるために1週間近く(40人時間くらい)かけたように思います。
そして長時間をかけた超大作は、プログラムに落選したため今ではもう見返さない代物になってしまいました。。
また、日単位に「今日は第X章を書く」という進め方をしていたため、日を跨ぐことで思考が分断されてしまい、全体の整合性を取るために何度も見返す分割損もありました。
その点リーンキャンバスは、全体の関係性を一見して意識できることも、素早い整理につながると理解しています。
また、リーンキャンバスの一見性は、コミュニケーションとしての価値も高いようです。
〜引用〜
p89.結果が目に見える形で残るし、メンバー間で目標を共有しやすい。
〜引用〜
p94.リーンキャンバスをチームの共通言語にすれば、効率的なコミュニケーションが取れる。自分たちが今どのような仮説を立てて、どこに向かっているかを明確にできる
まだ課題の質を検証中の僕たちは、リーンキャンバスを活用する段階にありませんが、重要な情報へのアクセスを良くしておくことは、検討を加速させる上でとても大切なことだと思います。
ちなみに僕たちは、タスク管理や議事メモといった情報をEvernoteで共有していますが、重要な内容はすぐに見返せるように、タイトルに【重要】と付け、検索しやすいように工夫しています。
今後リーンキャンバスを書く際のタイトルは、「【重要】リーンキャンバス」で決まりですね。
Chapter2以降の気付きは、また次回投稿します!
ありがとうございました。