【番外編】アメリカ出張でAmazon店舗へ行ってみた!
さて、今回は番外編です!!
普段は新規事業開発の営みについて共有していますが、今回は別のテーマで書いてみます。
初の番外編ということでちょっと緊張しますね・・
実は先日、会社の出張でアメリカに行かせていただきました!
ということで、今回はアメリカ出張レポートを書いてみたいと思います。
トピックは、サンフランシスコ周辺のAmazon店舗を訪問した際の様子について・・です!
野球の打順に例えて、紹介していきます!
1番ショート Amazon Books
まずは、Amazon Booksの紹介です!
Amazon Booksは、Amazonでのお買い物体験をそのままリアルに置き換えたようなリアル店
アプリでのお買い物の体験をすごくしっかり再現していて、例えば本はカテゴリ毎にランキング順に商品が陳列されています。
本の並べ方についてもよく見てみると面白いことに気が付きませんか?
・・そうです!
すべての本が表紙向きに並んでいるんです。
たしかに、Amazonのアプリ上では本の表紙が商品のパッケージとして画像表示されていますよね。
一般的に見かける本屋さんだと、人気の本は表紙向きにおいてあることがありますが、多くは背表紙向きに並んでいますよね。もちろんスペースは幅を取りますが、意外に感じる印象は違うなあ、と思いました。
この店舗を用意したAmazonの意図は、「実際に物を見て買う方が好き」というお客さんへのアプローチだということです。
実はアメリカでは、同じ本でも店舗によって本の値段が異なります。
つまり、「Amazon価格で本を買いたい気持ちはあるけど、やっぱりものをパラパラ見て買いたいんだよなあ」という気持ちに寄り添った店舗になっているんですね。
そしてこのAmazon Booksの運営について、面白い逸話があります。
Amazon Booksでは、開始当初はAmazonアプリや店舗で購入した商品の返品に対応していたそうです。
もともと、アプリの世界観を再現する!という目的なので、アプリでできることを機能として具備していたんですね。
が、途中でその機能を廃止したんです!
その理由は、「お買い物客の体験を損ねてしまうから」・・!
アプリの世界観を再現する、とは言っても、やはり最も大切なのはお客様。
お買い物をされるお客様のために、その導線を複雑にしてしまう機能をあえて削るという意思決定がなされた、ということです。
なかなかできないことじゃないでしょうか?
2番ライト Amazon Locker店舗
続いて、Amazon Lockerの店舗です。
Amazon Lockerというと、Amazonの荷物を受け取れる宅配BOXのようなロッカーですよね。ご存じの方は、その様子をご想像される方もいるかもしれません。
実はサンフランシスコには、Amazon Lockerを含む一部の機能に特化したリアル店舗が用意されているんです!
用意された機能は2つ、①Amazon Lockerでの荷物受け取り、②レンタル返却と商品返品、です。
①Amazon Lockerでの荷物受け取り
商品受取用のロッカーが設置されており、注文した商品の受取が可能になっています。
この他にもリサイクルコーナーもあり、段ボールを捨てて中身だけを持って帰ることもできます。
②レンタル返却と商品返品
商品の返品やレンタル品の返送ができ、配送料がかからない。返品用のパッキングも店舗で可能。
顧客体験としては、店舗に置いてある端末をポチポチっと押すだけで完結します!
アカウントでログインしてボタンを押すとバーコードが出てくるので、そのバーコードをつけて返したら手続き完了です。
この店舗は、サンフランシスコ大学のほど近くにある店舗です。ペルソナとして、サンフランシスコ大学に通う学生を想定しています。
学生たちの多くは寮生で、「宅配ボックスがなくて受け取りづらい」「段ボール廃棄が面倒だなあ」「教科書を安くレンタルできるAmazonは重宝してる!」といった想いを抱えていました。
そんな学生たちの課題を解決することに特化した店舗として開設された、という背景があるようです。
もちろん日本の多くの店舗も、近隣のお客特性に応じた商品展開を行っているとは思います。が、なかなかここまで目的を絞った店舗は目にできないのではないでしょうか?
9番ピッチャー まとめ
いかがでしたでしょうか。
AmazonといえばEコマース事業やAWSをはじめ、インターネット領域で革新的なサービスを打ち出して大きく進化している企業ではありますが、リアル領域においても様々な工夫を凝らしていることがわかり、とっても勉強になりました!
私の会社を含め、実験的な営みをするということは「やったほうがいいんだろうけど・・」とみんな感じてはいるものの、
なかなか現実的にそれを実現できている会社は少ないのかなあ、という印象を持っています。
そういったことを実際にやり始めている一例として、非常に参考になるなあ、と感じたので今回ご紹介してみました!
インターネット領域では「人間中心デザイン」という単語が流行っていますが、同じことはリアル領域でも実現できるし、世の中にはそういう店舗がもう既に現れ始めているんだ、ということを身をもって感じました。
ぜひ、みなさんもサンフランシスコを訪れた際は、時間を作って店舗に行ってみてください!!