スタートアップに重要な顧客課題の見つけ方:「1万円ペインを探せ!」
どーも!とみたじの、とみーです! 会社同期のたじーと一緒に、新規事業案を検討しています。
さて前回と話は変わって、7月に社内で新規事業募集があり、今回はその取り組みについて共有いたします!
★こんな方に読んでほしい!
- 漠然と、生き方やキャリアに不安を抱いている方
- 周囲の転職や起業の話を聞いて、少しそわそわした方
- 上記の不安はあるものの、何から始めたらよいか分からない方
★こんな風に読んでほしい!
- どう在りたいか、1度考えてみようかな
- まずは、できることから始めてみようかな
- でも、何から始めたらいいんだろう(一緒に考えましょう!笑)
【目次】
本プログラムは、新規事業案を提出すると、審査のうえ会社が実現に協力してくれるというもの。ぜひ活用したい!と申し込み。
【スケジュール】
- 7月初:1次エントリー
- 7月末:2次エントリー
- 審査:事業案がふるいにかけられます
- 8月〜12月:準備
- 12月:ローンチ!
はじめの1次エントリー内容は、解決したい「不」はなんだ?に応えること。
これまでの活動を元に項目を埋めていきました。
テーマはもちろん「もっと本を読みたいけど読めない!をサポートする」です。
そして1次エントリーを終えると、起業家の外部講師と面談できるとのこと。
さっそく相談してみることにしました!
そこで、またしても壁にぶち当たったのでした・・
1.その課題にペインがあるか?
面談当日、埋めたシートを片手に講師さんの元へ。ドキドキ。
そして僕たちがひとしきり説明をした後・・
「ズバっと言ってもいいですか?それって価値の押し付けじゃない?」
なんと。。!
待ってください、まずは諸々の状況や経緯を説明。 街頭アンケートやヒアリング結果、解決策検証の様子であったり、ここまでの事実をしっかり伝えて、議論を重ねました。
次第に議論の焦点は明確になっていきました。
それは「読みたいけど読めない」にペインがあるか?というもの。
顧客のニーズを2つに大別したとき、2種類に分けられます。
- 0→プラス:できたらいいな、という漠然とした気持ち。
- マイナス→0(プラス):困っていて解決したい、という強い気持ち。(これをペインと呼びます)
この線引きを意識したとき、そもそも読みたいと思ってる人はいるの?もしいたとして、前者が多いんじゃない?と講師の方は仰るのです。
※もちろん前者でビジネスが成り立つ場合も多いですが、ペインがある方がよりお金を払ってくれやすい、というのが定説だそうです。
もちろん僕たちのなかでは、「課題感をもつ人が多い」と結論を出すステップを踏んでいました。 本を読むためにあれこれ工夫をしている人たちを知っていたからです。
一方で、講師の方がペインとみなす判断基準は、本を読むために掛けているコストはどれほどか、特に金額として「1万円」を超えているか?というもの。
(1万円て・・!)
でも、なんとしても納得してもらって、講師の方を味方につけたい!!
もちろん次のアクションは「1万円ペイン」を探す!です。
2.1万円ペインを探せ!2日間の街頭アンケート再び
〜7/13(土)〜
久々に名刺を入れたストラップを首からぶらさげ、東京駅に向かいました。
東京駅を選んだ理由は、
本を読みたいけど読めない人は、本屋から手ぶらで出てくる人に多いのではないか?という仮説のもと、東京駅に本屋が多く密集しているからです。
丸の内の丸善に到着。さあ、頑張ろう!
と、思いきや、、人が少ない・・!
気を取り直して、新宿へ!
到着!アンケートにぴったりの立地です!
ご協力、ありがとうございます!
〜7/15(月)〜
気持ちを新たにアンケートを実施し、20人ほどのお話を聞くことができました!
ただアンケートも簡単ではなくて、断わられることもしばしば。。
そんな時はスピードスケートのように、 声掛けをたじーと交互に交代しながらなんとかモチベーションを保って声掛けを続けました。笑
結果、2日間で、計40人のお声をいただくことができました!
回答いただいたお声をピックアップすると、
本を読むための工夫は、時間の捻出がほとんど。
- カフェへ行く(読書dayとして1日籠もる方も)
- 車の移動中にオーディオブックを聞く
- 隙間時間(電車、昼休み)で読めるように本を持ち歩く
- TVやSNSを見ないように我慢する
困りごとを強いてあげると、
- 昨日読んだ内容を忘れて、2,3ページ戻って読み返してしまう
- 最初にざっと一通り読みたいが、重要箇所に太字強調がない本は読みにくい
- マーカーを引きながら読みたいが、電車内で本とペンの両立が難しい
ですが、僕たちの目的は1万円ペインを見つけること。それほどの痛みを抱えて努力している方を見つけることはできませんでした。 無念を胸に帰宅したのでした。。
3.課題検証の結論とこれから
結論はズバリ、
「もっと本を読みたいけど読めない!」のニーズはペインではない。
よって、ビジネスとしては継続が難しい領域である。
ここまで、様々な方に協力してもらいながら、ヒアリング、サービスの検討や検証を続けてきました。正直に言って断腸の思いです。ただ、二人でよく話し合った結果、このように結論することになりました。
僕たちがもともと、読書というテーマに着手した訳は、本当にそれが人にとって価値のあるものだと考える信念からでした。
その信念は今も変わりません。本当に人のためになることをやりたい。そして、その価値を継続的に提供できる仕組みを作りたい。
そのために、新たな解決すべき課題を探していきたいと考えています。
またまた、手探りの旅の始まりです。・・とは言え、社内の2次エントリー〆は7月末。
さてどうする?!次回もお楽しみに!
補足.メルカリの誕生秘話
メルカリ創業者はある日Twitterで、「このバッグ買ってくれる人いない?」と女性がツイートしていたことに疑問を持ったそうです。
- インターネットで物を売りたい
- でもヤフオクは難しくて使う気がしない
そういった事情から、わざわざTwitterに投稿するという手間=コストをかけていたのでした。
事業の成功確率を上げるためには、このコストを元に判断を下すべきである。これがペインの根拠であり、定量的に測る方法である、と。 それが今回講師の方の仰る想いでした。
※聞いた話の転用のため、事実と齟齬があれば教えてください。笑